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福田尚之公認会計士税理士事務所 所長 福田 尚之さん

福田尚之公認会計士税理士事務所
所長 福田 尚之(ふくだ なおゆき)同友会会員

 
ホームページ
http://www.fukudakaikei.com/keieikeikaku/index.html
最近出版された
『いまさら人に聞けない「月次決算」の実務Q&A』読みやすいと評判です。
中央支部のお馴染み昼食会気軽な情報交換会でも
「銀行交渉と月次決算」というタイトルでミニ報告をされました。
同友会には3月入会だそうです。さて、どんな方でしょう?

思うように利益を上げられない時代でもつぶれない経営=「守りの経営」を実現させる
KAO:
福田さんは3月入会ということですが、同友会の印象はいかがですか?


福田:
落ち着いた雰囲気があって居心地がよいですよ。それに、みなさん、勉強家ですね。今日のミニ報告会では少し緊張しました。(インタビューは昼食会のあとに行っています)


KAO:
難しいお話でしたが、月次決算の重要性はよく伝わりました。
「守る経営」ということをおっしゃっていましたね。


福田:
そうです。今の時代は、思うような利益がなかなか上げられない時代です。そういう中で会社を存続していくためには、それでもつぶれない会社経営をすることが大事ですね。どのくらいの資金を確保していけば大丈夫かと。お金をかければ利益が上がる時代ではないですから。

今会計税務に限らずファイナンスの勉強もしているのですが、「費用対効果」分析を行って、たとえば新規事業立ち上げプロジェクトなどの将来に向けての金銭的評価をしたりして、そうするとどのくらいの資金があれば大丈夫というアドバイスができるようになるのが夢です。それは企業の状況や考え方によっても違ってきます。


KAO:
へぇ~、「守りの経営」とは「攻めの経営」のセーフティネットのようなものですね。それがあれば安心して攻めていける、というような。


福田:
言ってみればそうですね。どこまでやっていいのかが把握できるようになりたいです。しかし、私から見ると、中小企業の経営者は思ったほど経理の数字に関心がない方が多いように感じます。そんなこと知らなくても経営はできると思っていらっしゃる方も多いと思います。その実、赤字経営の会社が7割という現実があるんです。私はそういった経営者の方に食わず嫌いにならないで、数字をしっかり見ようよと訴えたいんです。数字の意味を知っているということは利益創出につながる余地が何かしらあるんです。


KAO:
ああ、そういう思いが本をお書きになった理由ですか。


福田:
出版は前から興味があったのですが、動機としてはやれたらいいなあくらいの割と軽い気持ちだったんです。出版セミナーに出まして、自費出版と商業出版の中間のようなものがあると知って踏み切りました。


KAO:
読みやすいと評判のようですね。


福田:
おかげさまで。しかし、出版が大震災と重なりまして、企画書を作成して出版社との仲介をしてくださる会社様に出版社を回っていただいた当初は散々でした。世の中は月次決算どころではない空気でした。初めて本が店頭に並んだのを見たときは売れるのか?とビクビクものでした(笑)。


会計士の資格は27歳のときに取得。試される経験もたくさんあります
KAO:
福田さんのバックグラウンドを知りたいのですが。


福田:
大学卒業後、会計事務所に勤務して、27歳のときに公認会計士の資格を取りました。41歳のときに独立しました。8年前ですね。


KAO:
会計士になってどんな喜びがありましたか?


福田:
大企業のM&Aやシステム構築などの大きな仕事ができるという期待感ですね。実際、その年齢で大企業の経営者と会えるというのは大変な魅力でした。しばらくして、ただ資格を取っただけではそれが夢で錯覚に終わるとわかるのですが(笑)


KAO:
数多く仕事をこなされてきたと思うのですが、今までで印象に残る仕事は何ですか?


福田:
二つほどあります。上場を目指していたある企業があったのですが、監査法人で会計上納得いかないものがあるので、それを理論的に説明できるようにということがあったんですよ。それに私が関わったことで、その会社が上場するほんのわずかでも手助けになったような気がして嬉しかったですね。
もうひとつは監査法人の方針が厳しくなり、上場が難しくなった企業があったのですが、それをぶっ倒れそうになりながら二日間徹夜で資料を作成したという経験があります。それは仕事をしたな、という感覚がありましたよ。


KAO:
それは大きいですね。困難を乗り越えた感がありますね。


福田:
失敗したら自分ひとりの責任だけでなく、会社全体の責任になるというプレッシャーも大きかったですし、何もできなかったら「何だよ資格者なのに」というプレッシャーも大きかったですね。
後者のプレッシャーは大きいですね。自分が試されるという機会は本当に多かったですね。
通らなければヤバイよというそういう切羽詰った状況で試されることが多いかったです(笑)。


KAO:
おいくつぐらいの時でしょうか。


福田:
36から40くらいのころですね。当時公開ブームでね、私も夢を見ていましたね。企業を日のあたらないところから日のあたるところへ出す。しかも利益が高い。しかし、結局公開しても4、5 年でおかしくなる会社が続出しました。どこかに嘘があったんでしょうね。


KAO:
独立後はどうですか?


福田:
独立してから、認めてもらうというのは大変なことだとわかりました。血がにじみ出るような努力が必要だと思うんですね。これは組織、監査法人にいたときには身につかなかったなと。会社時代にもいろんなところで試されていたとは思うんですが、自分で仕事を取るというのは想像つかない困難がありましたね。


今後の課題とやって行きたい事
KAO:
これからの課題というようなことは?


福田:
マーケティングでしょうね。攻めのマーケティングをしなければと思っています。こういう時代は、私のような仕事は会社にとっては経費削減の対象になってしまうものなんですね。そのためには経営者の方に私の仕事の理解していただくことが一番だと思っています。


KAO:
ああ、それがわかりやすく会計経理を伝えるということなんですね。


福田:
そういうサービスをしていきたいと思うんですよ。月次決算はこういう風に読むんだよとか、こう戦略に使うということを経営者の方に噛み砕いて伝えていきたいんですよ。


KAO:
福田さんのユニークなサービスですね。そうなったときに、福田さんはクライアントの企業さんに何をもたらすことができるのですか。


福田:
それが「守りの経営」なんですよ。福田がいれば安心して経営のリスクが取れると言っていただけると思います。さらに言うと企業の事業改善につながっていきます。
私はこう見えて根は柔軟なつもりなんですね。しかも機転が利いて、ちょこまか動けるというのが身上です。


KAO:
おお、リスのようですね。福田さんは一見とても重厚そうに見えますが、よく動いていだたけそうですね。今後も同友会でご活躍くださいね。
 
今日はありがとうございました。


インタビュー所感
数字が苦手な私ですが、福田さんにお願いしたら、きっと私でもわかる経営アドバイスをしていただけそうでした。語り口はソフトですが、「守りの経営」のお話をされるときは本当に力がこもっています。
前回の三宅さんのインタビューで経営者は決算書が読めるようにならなければいけないとおっしゃっていたのを思い出しました。福田さんは経営者の強力な助っ人になりそうです!

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