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株式会社第一川崎屋 相談役会長 川﨑政芳さん ~その 2~

川崎政芳さん会社所在地
:本社 東京都新宿区西新宿 1-2-8
:本部 東京都中野区中野 6-3-7
ホームページ
洋服の三並
http://www.24open-minami.com/
東京 AUTO 洗車
http://tokyo-auto-sensha.com/index.html
焼肉レストラン東京飯店
http://tokyo-auto-sensha.com/index.html
桃太郎すし
http://tokyo-auto-sensha.com/index.html
大蒲焼うなぎん
http://tokyo-auto-sensha.com/index.html

◆プロフィール◆
大正 13 年 10 月 6 日、商家の長男として生まれる。
幼少の頃から家業の手伝いを通じて商売を覚え始め自分で学費を稼ぎながら高校、大学を卒業。
昭和 23 年 ㈱川﨑屋 創業
昭和 41 年 ㈱第一川﨑屋 代表取締役
昭和 58 年 ㈱第一川﨑屋 相談役会長

さまざまな事業を展開・・お客さんが喜ぶものは何か


KAO:
洗車とはまた、洋服屋さんとは全然違う分野ですよね。何から発想されたのでしょうか。


川崎:
発想たって、ちょうどこれから車社会になるって時でしょう?ゴルフ行くときとか自分も車のお世話になってるでしょ。
それはわかっていた。
だからいまだに私の考えでは、駅のそば、電車の乗客をターゲットにして商売しようとは思っていないんですよ。
私のお客さまは車で動く人。
だから店には必ず駐車場があるの。


KAO:
洗車を始められたのはいつ頃ですか?


川崎:
昭和 40 年の暮れだね。これは面白そうだなと思っているときにちょうど練馬で土地を手に入れてね。
前から練馬には仕事や遊びで行っていて、ほしいなあと思っている土地があった。
500 坪くらいでしたね。


KAO:
新宿の土地に比べたら 100 倍ですね(笑)


川崎:
そう、110 倍だな、ちょうど。新宿は 4,5 坪だからなー(笑)


KAO:
昭和 40 年頃といいますと、ちょうど会社の交換があったころですが。


川崎:
川崎:そう。だからね、資金調達は大変だったの。実はね、そのころに世話になった友人が今日亡くなってね・・。
練馬の土地を買うときに助けてくれたんですよ。
500 坪。
1 億 9000 万くらいでね。
銀行に借りにいったんだけど、そういうことで信用がないからどこもお金を貸してくれない。
そのときにその友人が一緒に会社を作ってくれてね、金を借りてくれた。それを資金として洗車を始められたの。
本音で協力してくれたね・・。
それが当たってね。


KAO:
大変なときにインタビューをありがとうございます。お悔やみ申し上げます・・・。
川崎さんは必要なときに必ず周りの方が協力してくださるのですね。その後のお話ももう少し伺わせてください。
洗車のあとは焼肉店ですね?


川崎:
それはね、洗車のノウハウを教えてくれた人が群馬県の赤城にいるので行ったときにね、何かうまいものないかなという話になって焼肉はどうだとなったの。
その店がね、煙が出ないのよ。
昭和 30、40 年代の焼肉屋って新宿でもいろいろあったけどね、部屋の中で炭を起こして焼くから煙がもうもうで洋服ににおいがつくでしょ。
部屋もきれいじゃない。
ところがそのときに行った朝鮮飯店さんはね、きれいなんだよ。
洋服にもにおいがついたりしないんだ。
これはいいな、お客さん来るなと思って真似したのが「東京飯店」なんですよ。
昭和 49 年だね。
その次が「桃太郎すし」。
これはね知人とやっていた会社で寿司屋をやっていてね。
まだ回転寿司が出る前のことだが、明朗会計で寿司が食べられるようにチップ制にしたの。
値段別に色分けしたチップを注文するごとにテーブルに積んでいく方式ね。
ちょうど回転寿司が出てきて、これも世の中に受けるだろうと思った。
たまたま洗車の社員に前職が和食職人がいてね。
全面的に任せて開発した。
これが桃太郎すしの始まり。
そのうち、新鮮なネタを食べさせるにはやっぱり注文制だろうと、皿には乗せるんだがレーンを止めた。
これが今の桃太郎すしのスタイル。
真似から始めてるんですよ。


KAO:
すごく簡単に始められたとおっしゃっているように聞こえますが・・


川崎:
簡単に言うにはわけがあるんですよ。
これはお客さんに受けるって思ったやつをやるの。
自分が何をしたいというわけではなくてね、お客さんがこれなら喜ぶっていうのをやればいいんだよ。
それだけのこと。
それは、自分が人の足を引っ張ると言うのが苦手だというのもある。
いやなことは自分でやる。
そういうのは普通の人は逃げちゃうんだよ。
それは自分がいかに損するかってことなんだ。
他の人はそうやって一番いいところを逃しちゃうんだな。
私はそれをするの。
それが私の生き方だな。


KAO:
一番最初に人が好き、人が大事とおっしゃったのがわかった気がします。
本当に相手のためにと言うか、お客様だったらお客さまが本当に喜ぶことに集中されてきた結果が今の第一川崎屋さんの姿なんですね・・


川崎:
ありがとうございます。親父の生き方だけはしたくないってことなんですよ。
といって、親父をないがしろにはしてないですよ。
親父のお墓もちゃんと守ってるしね。
毎日お水もあげている。
しかし、親父の考え方はしたくないですよ。
散々苦しめられたから。


KAO:
お父様と川崎さんの一番の違いは何でしょう


川崎:
本当は親父も同じだったんじゃないかと思うのね。親父の場合は結局戦争があったから。伸びよう
とすると叩かれた。そういう時代だった。その親父も 88 まで生きましたが。


KAO:
そろそろお父様のその年齢を超えられますね。


川崎:
それはわかんないよ。(笑)


商売のアンテナがなかったら死んじゃいますよ


川崎:
川添さん、AB型だったよね?
AB型ってのは商売がうまいんだよ。
B型の次にね(笑)(川崎さんはB型)。
発想力もあるんだ。
だからね、12 チャンネルでガイアの夜明けとかカンブリア宮殿とかやってるでしょ。
ああいうのを見て構想が出てくるはずなの。
私のことだけど、最近ね、CASという冷凍設備があることをそれで知ってね。


【CASの説明はこちらをご覧ください。→セルアライブシステム冷凍


島根県の隠岐にあるんだけど、マイナス 30 度でも凍らないの。
水がマイナス 30 度で凍らないってバカなことはないでしょ。
でも凍らないのよ。
それは振動を与えて凍らすからそうなるの。
ぱっとスイッチ切るでしょ。
振動が止まってたちまち凍るんだな。
マグロがマイナス 60 度以下じゃないとダメというのはよく聞く話なんだが、なぜマイナス 60 度なのかというと、いきなりマイナス 60 度にすると回りだけ凍って、その中までは一気に凍らない。
そうすると繊維がぐしゃぐしゃになっちゃうんだ。崩れちゃう。
ところがCASだとマイナス 60 度になっても凍らないから大丈夫なの。


KAO:
目の付け所ですね。


川崎:
そう。それでね、それを知ったときに実際に確かめに隠岐まで行ったんですよ。
事実かどうか。
隠岐の町長の山口さんって人にも会ってね。
これがすばらしい人だった。
隠岐という孤島にあれだけの設備を導入できるひとはそうそういないですよ。
うちの新年会にも来てくれてね。
そういう意味では 12 チャンネルは新しい技術とか販売方法とかの情報の宝庫ですよ。


KAO:
川崎さんご自身にも高感度のアンテナが立っているようですが。


川崎:
だってアンテナがなかったら死んじゃうもん。私はそう思ってるんですよ。
そしてね、誠実さが大事。
やっぱり人のため、人の喜ぶことをやるという人に、なんていうのかな、人にパワーを送っている人に不思議に金が集まるようにできてるね。
何かうまいことをやって儲けよう、自分はお前らと違うんだ、頭がいいんだと思って、裏金ごまかしたりとかする人いるよね。
そういうやり方は絶対だめですよ。
人は正々堂々としているのが一番いい。
建前でうんうんと返事をする人がいるでしょ。
話が決まってGOサインとなったのに、何日も何の連絡もない。
おかしいなと思ってどうしたんだと聞くと、あの時は酒が入っていたからなんて平気でいうんだ。
そういう人はダメ。
自分の経験だとどうもA型にそういう傾向があるように思うの。
だからね、育ってもらいたくて、うちのA型の社員には警告したりするんだ。
煙たがられるけどね。


KAO:
血液型の本には書いてないことですね。


川崎:
そりゃあ、本だもの(笑)算命学も血液型も、書いてあることに自分の経験があるからね。
自分にやってみて人にやってみて、その後どうだろうと3年5年と経ってみて、その人に何かあったときに照らし合わせてみると、それが合ってるんだな。
自分でもえっ?って思う。
私は自分のこと自分でわかってるでしょ。
私は一歳運でね。
1 歳、11 歳、21 歳と 10 年ごとに何かあるんだね。
何しろ前向きに明るく働くことですよ。
そうそう、AB型ってのは睡眠不足に弱いんですよ。
たとえば、仕事を詰めてやらなきゃならない
ときとか、何時までに車で帰らなきゃいけないときとかそれは無理が利くんですよ。
でも、その後寝ても回復しないの。
それはね仕事に対する集中度が高いってことなんだけどね。
だからいい仕事をするんですよ。
でも無理したらどうなるか。
病気するんですよ。気をつけなさいよ。
時々自分が威張ってみたいと言うようなところはあるものの、AB型の人はちゃんとありがとうが言えるしね。
だからがんばりなさいよ。


KAO:
ああ、ありがとうございます。


人生に名前をつけたら・・・私にとっては困ったことができるというのは自分のチャンスなの。


KAO:
実は 80 代の方へのインタビューは初めてなんですよ。
ひとつ聞いてみたいのですが、ご自分の人生をだーっと広げてみて、名前をつけたとしたら何人生でしょうか。


川崎:
んー、「のらくろ」じゃないの?


KAO:
ほぅー、そのココロは。


川崎:
のんきで暮らしてるからね。


KAO:
はあ、たくさん苦労もされてるじゃないですか。


川崎:
苦労?そうじゃないんだよね。
私にとっては困ったことができるというのは自分のチャンスなの。
そのチャンスをちゃんと捉まえてやりきったという達成感はそれはすばらしいよ。
そう思わない?
みんながやろうとしてできなかったこと、それが自分には何とかしてできた。
従業員の給料を何とか払えた、これはね、すばらしい達成感なんだよ。
そういう生き方をしてますよ。
苦労なんてどうってことないの。
刺激があると動けるんだよね。
私の場合は。だからいつも刺激を待ってるのよ。


KAO:
これからも刺激がありそうですね?


川崎:
たくさんあると思うよ。だけど何せご高齢でございますからね(笑)


KAO:
刺激をご自分から求めにいらっしゃいますね。


川崎:
気になってくるんですよ。常に待っている状態。
意識しなくてもそれがぱっと入るんですよ。
だから自分で特別何を勉強しようとか、何かしようという気持ちはないんですよ。
CASみたいにぱっと入った専門用語とかでひらめいてそれを調べたりするのが好きなの。
それでこういう風に使えるんじゃないかとか思うと、ぱ~っと動ける。そういう動きは早いんだ、オレ(笑)


KAO:
それも商売のコツですか。


川崎:
だから、それは趣味だって言ってるじゃない(笑)
自分には何もない、気の弱いやつだからね。
チャンスをいつも待ってるわけ。
でも待ってるときは意識してないんですよ。
だからね、人と会って話をすることは大事。
それは年齢行ってもまだ大丈夫。
今一番困ってるのは、景気が悪いからね、やっぱり数字が落ちてること。それは何とかあげる方法
はないかと。予想よりは落ちる率は低いんだけどね。


KAO:
とすると、今この景気の悪い世の中にまさにチャンスがたくさん転がっているということになりますか。


川崎:
それがなかなかわからなくてね。今の世の中何がお客さんに一番ヒットするのかね。
川添さん、教えてよ。
AB型ならわかるはずだから(笑)


KAO:
わ、難しい宿題ですね。では一生懸命考えて見ます(笑)
今日はお忙しいところありがとうございました。


インタビュー所感】今回はコーチ仲間の紹介で中野の第一川崎屋さんに伺いました。ホームページ紹介にあるように洋服店、洗車店、焼肉、すし、うなぎ店と多彩な展開をされています。どの店も繁盛しているということで今回も興味津々創業者の川崎さんにお話を伺いました。インタビューに先駆けて誕生日や血液型を聞かれ、何かと思っていたところ立派な鑑定書が届きびっくりしました。趣味の領域を超えた占いのお話や、戦後のどさくさの中 4 坪半のお店からスタートしたことなど多岐に渡り人生の先輩からお話を聞くことができました。川崎会長は御年 85 歳だそうですが、かくしゃくとした姿勢、物腰、お話からはとてもそのようなお年には見えません。秘訣はインタビューににじみ出ているかもしれません。さらに話の随所に私を励ましてくださる言葉が入り、とても感激しました。


KAO コーチのコーチングワンポイント「行動と学習」
カウンセリングとコーチングの違いは何ですかとよく聞かれます。私もカウンセリングを本格的に学んだわけではないので、詳しいことはわからないのですが、コーチングの「肝」はこの「行動と学習」なのではないかと思っています。コーチングとは言ってみれば、押し流される日々の生活の中でのミニリトリートと言えるでしょう。日常の生活から一歩後退して自分を見つめる時間です。この時間にコーチとクライアントは協働作業として「行動と学習」を生 み出していきますが、ここで言う「学習」とは私たちが普通考えるものとは少し違います。何かを知識として得るのではなく、「自分自身について学ぶ」ことなのです。人はみなもともと輝く素質を持った存在です。コーチングはその自分を「学習」していくものと言い換えることができます。少しずつ明らかになっていく本質的な自分から起こる「行動」とはどんなものか想像してみてください。単に何らかの成果のみを求めて起こす行動に比べ、どれほど力強いものかは簡単に想像できるのではないでしょうか。


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