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株式会社フィネス・有限会社スペースクリエイツ 代表取締役 佐々木 隆夫さん

株式会社フィネス・有限会社スペースクリエイツ
代表取締役 佐々木 隆夫(ささき たかお)一級建築士 同友会会員

 
いつも穏やかな笑顔で同友会の場を暖かい雰囲気にしてくださっている佐々木さん。
同友会には無くてはならない存在感がありますが、
意外に入会は新しくまだ7年だそうです。
新春にふさわしく明るいムードで終始したインタビューとなりました。
佐々木さんの経営哲学とも言えるお話は参考にしたいことばかりです。
どうぞお読みください。

「景気は気から」楽しみを先取りして不景気を乗り越える
KAO:
佐々木さん、よろしくお願いします。
最近の建築業界はいかがですか?


佐々木:
最近はですね、やはり良くないですよ。震災の復興事業で東北には予算がついていますが今は瓦礫処理が中心で、実際に建物が建つ工事となると半年から一年はかかるでしょう。
ですから、今はスーパーゼネコンと地元の業者が動いています。都内では予算はあまりないし、震災復興のほうへ職人の需要があるので手間賃が上がって人件費を圧迫しています。
となると中小企業では仕事が取りにくい、非常に厳しい状況ですね。


KAO:
厳しいですね。


佐々木:
ただね、私はあまり暗い見方はしないんですよ。一年を過ぎたころから、東北の事業で波及効果があるんじゃないかと見込んでいます。だから、気分的には先に光が見えているというか、ね。中小企業にとってはその後の波及効果が先の楽しみとなりますね。


KAO:
へぇ、先の楽しみ?


佐々木:
そう。景気は気の問題というでしょ。
来年の楽しみを考えて、今から準備しておこうと思っているんですよ。


KAO:
気持ちの持ち方ということですか?もう少し教えてください。


佐々木:
よく言われるように、景気というのは、すべて気から始まるということでね。
たとえば、事業を成功させたいという目的には潜在的に豊かになりたいという願望があるわけでしょう。そうするとね、どうしても仕事がほしいから、あくせくして、やりたくないものも何でもやるわけですよね。それだと余裕がなくなっちゃうんですよ。
私はそれを逆手にとって、逆のことを考えるんです。つまり、人生の楽しみを最前線に持ってくるんです。そうしていると、仕事というのはその中でどこかに引っかかってくるんですよ。


KAO:
ほう、引っかかるとは。


佐々木:
人生の楽しみのハード面、ソフト面を自分の仕事と結びつけると、その結果、穏やかな気持ちで仕事ができ、物事が良い方向に行くんですよ。
 
そういう仕事は、いやいややるということがない。なぜなら、自分に合ったものだけを積極的に選んでいきますから。好きなものだったら大変なことでも苦労はないんですよ。
 
それともうひとつ大事なのは人に頼らないということ。受身じゃなくて自分のほうから仕事を作り出すこと。それをやっていけば、仕事の可能性は無尽蔵にあるということなんですよ。


KAO:
佐々木さんの仕事に対してのポリシーが伺えるお話ですね。


佐々木:
ですから、今の関東の業界事情では今後の波及効果を楽しみに、そのときがやってきたときのために準備をしていく時間が今だと思っているんです。
日頃から、ゆとりある間に布石を打って置くことが重要ですね。


KAO:
なるほど、布石を打つのが今なんですね。仕事がないとぼやいていたら、気持ちが暗くなるばかりで準備どころじゃないですね。


弱点を逆手に取る。競争が苦手だから競争のないやり方を考えたんです。
佐々木:
景気が悪いときほど仕事を選ぶんですよ。


KAO:
仕事を選んでいて仕事がなくなるということはないんですか。


佐々木:
もちろん仕事はないんですよ。でもね、仕事がないということは時間が無限にあるということなんです。そのときに考えるんです。相手がやってほしいと思う仕事はなんだろうかと。そういう仕事だったら、黙っていても頼まれるんです。そしてそういう仕事だからこそ歴然とした評価が出る。その評価で自分に足りないものが見つかるんですよ。そして能力を磨く、スキルアップをするんです。時間がなかったらそうは行かないでしょう。目の前の仕事の処理に追われて先を考えなくなりますから。


KAO:
確かに。処理するだけでくたくたですね。しかも自分がやりたいと思う仕事ではなかったらしんどいですね。


佐々木:
だからね、仕事が多く、良いように行っている時ほど危ないんです。「好事魔が多し」ってね。


KAO:
ああ、本当に逆転の発想ですね。


佐々木:
そしてね、お客様の本当にほしいものを考えるわけですから、そこには競争がないんですよ。


KAO:
競争がない世界って経営者なら誰でも手に入れたいと思うのですが・・・。例えば佐々木さんが今まで開発されてきたものでどんなものがありますか。


佐々木:
そうですね。防音マンションというのがあります。24 時間楽器を弾いても大丈夫。そんなに物件は多くないのですが、これを建主さんへ企画提案して助成金なども全部コンサルティングするんです。
書類は山のようになりますね。煩雑ですからなかなか素人にはできません。大変なんですが、お客様が望むものとマッチングしていくという喜びが煩雑な作業の大変さを超えるんですよ。
 
それからね、オイルショック時にスペースクリエイツというビル管理会社を作りました。どんな不況時でもビルはなくならないでしょう。ビルには維持管理が必ず必要ですから、仕事がある。管理がスムーズにできる建物をつくろうと良い設計につながり、本体のフィネスと相乗効果を生んだんです。
ビルを作るのと管理するのとで好況時も不況時もバランスが取れるんですよ。


KAO:
すばらしいですね。まさに仕事を作り出していますよね。それも無理なく。佐々木さんがうまく行ったコツというのは何なんでしょう。


佐々木:
私は、もともと競争が苦手でね。競争はあきらめたんです。それが良かった。自分の弱点を分かっていたということでしょう。


KAO:
ああ、先ほどの逆転の発想もそこから生まれましたね。弱点を知ることが強みを引き出したようですね。


佐々木:
そう言うこともできますね。


KAO:
競争をしない工夫をされて来たということでしょうか。


佐々木:
その通り!(笑)私は、営業は3年後の仕事を獲得するものと思っているんですよ。最初は大変ですが、うまく回ってくれば、仕事をしながら 3 年後の営業をすることになります。そしたらあくせくしなくて済むでしょう?だからね、ここで趣味(自分が楽しいと思えること=楽しみの先取り)でのおつきあいというのが大切になるんです。


KAO:
ああ、佐々木さんには付き合いナントカというのはないんですね。自分が心から楽しいと思うことをやりながら人間関係が深まって、お仕事のきっかけが生まれていくようですね。


『初心忘るべからず』「今」に満足すること
KAO:
建築業界は40余年ということですが、ご自身の人生を振り返られて、どんな風に思われますか。


佐々木:
今は全部が良かったといえますよ。いつも「今」に満足してきました。最近、「初心忘るべからず」という言葉の重みが分かってきましたね。


KAO:
「重み」といいますと?


佐々木:
それは、上っ面のリセットではないということですよ。人間、生まれてきたときからのDNAの本能的なところまで感じられるというか。


KAO:
「ありのまま」という言葉を思い出しますね。


佐々木:
言い換えればゼロベースに戻るということです。


KAO:
簡単なようでなかなか難しいことだと思いますが・・・。人生を積んできた佐々木さんだからの言葉に思えます。


KAO:
今後はいかがですか?


佐々木:
これからは、趣味の割合を増やしてバランスをとって行きたいですね。5:5くらいにしたいなあ。というより、仕事と趣味を分けるのではなく、趣味が仕事に生かされる状況をさらに作っていくということだなあ。徐々にソフトランディングしていきますよ。


KAO:
佐々木さんは趣味もジャズやギターと多才ですね。


佐々木:
いやいや、多才ではないです。人生の楽しみを先取りしているだけですから。遊ぶことを決めれば、仕事もしっかりできますよ。先のことを決めれば楽にがんばれるんです。
それにね、趣味の世界ではいろんな人の話を聞きますから新しい知識を得ることができるんです。一石三鳥くらいの効果がありますよ。


KAO:
わくわくされてますね。ぜひ同友会にもそのわくわくを広めてください。今日はたくさんお話が聞けて嬉しかったです。
どうもありがとうございました。


インタビュー所感
「人生はこう楽しむんだよ」と教えていただいたようなインタビューでした。人生の楽しみを先取りする。それがそのまま佐々木さんの経営哲学として生かされていると感じました。同じ努力なら楽しんでわくわくしてやりたいもの。私も見習いたいと思います!
■佐々木さんにインタビューの感想もお聞きしました■
「期待にそぐわず、安心してのびのび話せました。しばらくしたらこの時話したことが肥やしになったと思うときが来るでしょうね。」

川添 香(かわぞえ かおる)

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