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Part22 思い込みと感情がエスカレートする

今回は筆者自身の関係性の話をしたいと思います。
私は個人で事業を展開しているので、職場があるわけではないですが、プロジェクトメンバーとしていくつかのチームに所属しています。

現在関わっているのが「関係性開発協会」という団体で一般社団法人化を進めている真っ最中です。
我々の学んだ関係性の智慧が広まったら、もっと働きやすく、もっと豊かな人生を送れる世の中になるのではないか、という有資格者(ORSCC=CRRグローバル認定システムコーチ)たちの夢、願いが発足の源となっています。

そのようにして始まったプロジェクトですが、すんなり世の中に出るのはやはり難しく、紆余曲折を経ています。
つい先日も理事予定の一人から「今の状況を伝えたい」と発言がありました。

このところ協会では、法人化やあるイベントに協賛するという活動があり、また協会独自のイベント開催準備でメンバーは忙しくなっていました。
個々に仕事を持っていますから、時間をうまく調整しながらのプロジェクトの仕事です。
状況によってはなかなか参加できなくなるメンバーも現れてきます。発言はこのような内容でした。
「現在自分が所属している他の団体の主要な部分を受け持つことになり、非常に忙しくなっている。
自分の願いや思いを実現する意味では、両方とも同じ重みがあり大事に思っているのだが、そちらの役を受けるとなると、どうしても時間が割けなくなり、大変心苦しい状態である。
進退についてみんなはどう思うか」

それに対する他のメンバーの反応は、「忙しいのは誰も同じなので、いつ自分が同じ状況に陥るかわからない」「違う状況だが、このメンバーでいていいのかと思った時期があった」「あまり気になっていなかった」「おたがいさま」「いてくれるだけでありがたい」「他団体とのつなぎ役でもあるよね」などなどでした。

ドリームアップ

発言のあったメンバーの心の中では、いろんな感情や考えが渦巻いていました。
「自らの思いで参加したのに何も貢献できていない、貢献出来ない自分は存在の価値がない、辞めた方が良いのではないか、出資の責任だけ果たせば良いのではないか・・・」

これは思い込みです。
実際のところはわからないのにどんどん自分で思い込みを膨らませ、自らを窮地に追い込んで行きます。
実はこういう水面下での感情、思い込みはお互いにやり取りされています。

負の思い込みから表面に出てくる行動や言動は、それを見る他人にいろんな感情を引き起こします。
思い込みが思い込みを呼び、進んでいくうちにそれが事実のように確立されてしまうのです。
こういうお互いに思い込みをエスカレートさせることをドリームアップと呼んでいます。

関係性の智慧

今回の出来事では、メンバーが自らの心の動きに気づき、進退について相談したことで収束しました。
メンバーが言うには、「関係性について学んでいなかったら、やめるという宣言を突然したかもしれない。実はこの状況を伝え、進退を問うのはとても勇気が要ることだった」

我々は関係について学んでプロとなりましたが、それでも関係性の一部になったときにはドリームアップなど心理のメカニズムにはまってしまいます。そこから抜け出すのは容易なことではありません。
これは、「関係性の智慧」を持つことで、窮地を抜け出すことができた一例です。

誰かと誰かが出会い、何かことを起こしたいと考えた瞬間に可能性が開いていきます。
そこには前向きな夢も後ろ向きな夢も存在し、何を選択するかで現実が現れてきます。
夢を実現する関係性はいつも正と負を両方内在しているのです。

川添 香(かわぞえ かおる)

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