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エコミック株式会社 代表取締役社長 藤原孝志さん
エコミック株式会社 代表取締役社長 藤原孝志(ふじわら たかし)氏
ホームページ http://www.ecomic.jpn.com/index.html
藤原さんは、同友会には1年半ほど前に入会されました。その時はエコミック株式会社ではなく、ケイアンドケイという会社名でした。実は3つの会社経営に携わっているというタフな社長です。
ダブルのスーツを着こなし、立ち居振る舞いがシャープで素敵な紳士のイメージがありますが・・・名刺の裏には意外な言葉が羅列されています。果たしてその意味は?続きは本文でお楽しみください。
人とつながろうと思ったら、まずは自分をさらけ出すことですよ。
川添:
この名刺はいつもユニークだなと思って見させて頂いています。
藤原:
どうも僕はね、第一印象が固く見られるんですわ。話しづらいとか生真面目だとかね。それは長所でもあるんですが、いろんな人とつながろうと思うとそれは邪魔でね。特に初めてお会いする人には自分に興味や好感を持ってほしいですから、最初に名刺で欠点をさらけ出すのがよかろうと思ったんですよ。
この人って一見真面目で固そうだけどこんなにズッコケてる人なんだと思ってもらえたら成功ですね。そのほうがお互いに楽になって話が弾むじゃないですか。
この人って一見真面目で固そうだけどこんなにズッコケてる人なんだと思ってもらえたら成功ですね。そのほうがお互いに楽になって話が弾むじゃないですか。
川添:
短所の部分がひときわ大きいですよね。
藤原:
頭脳不明晰、不器用、大雑把。ホンマにその通りなんですわ(笑)
川添:
藤原さんは前職がパナソニックの関連会社の社長を務めるなど華々しい経歴をお持ちだとお聞きしていますが、それにもかかわらずですか。
藤原:
僕は基本が努力型でね。頭の回転が良くないんです。ひらめき型の人間ではないんですよ。
天性の企画力がないというかね。その点はどうにも努力ではカバーできないところですよ。
天性の企画力がないというかね。その点はどうにも努力ではカバーできないところですよ。
川添:
へぇ、そんな風には見えないのですが。よかったら失敗談をお聞かせいただけますか?
藤原:
たくさんありますよ。中でも痛かったのは昇格面談で失敗したことですね。その当時30歳前頃ですが、準備した以外の質問が来るとパッパッと答えられないんですよ。どうにもキレのない答えになってしまう。
努力型だから準備は着実なくせに、大雑把なところがあって漏れがたくさんあるんですよ。
それに自分にできないことを人にやらせようとする(笑)この試験の時もプレゼンの資料を妻に書かせましたから。当時はパワーポイントなんてありませんから全部模造紙。
それで、落ちたでしょう。面目が潰れました(笑)
努力型だから準備は着実なくせに、大雑把なところがあって漏れがたくさんあるんですよ。
それに自分にできないことを人にやらせようとする(笑)この試験の時もプレゼンの資料を妻に書かせましたから。当時はパワーポイントなんてありませんから全部模造紙。
それで、落ちたでしょう。面目が潰れました(笑)
川添:
藤原さんがおっしゃるととてもお茶目に感じますね。奥様には頭が上がらないですね(笑)
大企業と中小企業経営、両方の魅力と大変さは・・・
川添:
藤原さんは同友会で登録されている「エコミック株式会社」のほかにも会社経営に携わられていますね。
藤原:
ええ。ケイアンドケイ株式会社の社長とアイテル株式会社の相談役、営業本部長です。
アイテル以外は今ピンクに近い白なんですよ。
アイテル以外は今ピンクに近い白なんですよ。
川添:
は?
藤原:
つまりね、油断すると赤字になるということ。逆に言えば頑張れば黒字というところ。もともとはケイアンドケイで同友会に入りましたが、本業はエコミックなのでこちらに登録し直しました。
川添:
いろいろご苦労もあると思うのですが、藤原さんは大企業と中小企業の経営のどちらも経験されていますよね。どんな違いがありますか?
藤原:
大企業はダイナミックに動く面白さがありますよ。工場が作ったモノを我々営業が売る、いいモノを作れば売れると技術者は考えていますが、実はそうじゃない。大企業はコストが高いですから、それをいかに営業的に付加価値を付けて高く売るかという命題が営業には常にあるんですよ。それを大勢の部下を使って実現していくんです。ひとりの力ではできない。ですからいつも部下に機嫌よく仕事をしてもらう工夫をしていましたよ。
藤原:
それに僕は実務が不得手でね。だからそれをどう人にやってもらうかを常に考えていたということになりますかね。人を動かすというのはやはり大変なことで、大企業経営では多くの組織の間での内向きな調整が大変でしたね。
川添:
中小企業の経営者になられてみていかがですか?
藤原:
これはね、しんどさとしては、バックボーン、金看板がありませんからすべて自分の力でやらなければならない。人もいませんからね(エコミックは現在社員6名)。サラリーマン社長は責任があると言っても究極のところは失敗が許されます。家、土地まで取られるリスクはありません。それに対して中小企業の経営者はすべて自分に返ってきますからね。厳しい覚悟が必要ですね。
藤原:
ですが、不遜な言い方ではあるけれど、中小企業の経営者は自由なんですよ。利益が上がっていれば何をしても自由。いくらお金を使おうがどこへ行こうが構わない。これは面白いですね。
川添:
自由と責任は表裏一体ですが、責任をしっかり取った上での自由はこの上ない面白みがあるんですね。
解決できる人が知り合いの知り合いにはいるかもしれない。
今後は人と人とをつなぐビジネスパートナー事業を展開します。
今後は人と人とをつなぐビジネスパートナー事業を展開します。
藤原:
同友会ではいろんな人と知り合えたのが面白かったですね。年代が同じという点ではホッとします。
実は、同友会以外にも参加している異業種交流会があるんです。これは平均年齢 35 歳というベンチャー企業600社の集まりでね、これに参加するのは僕にとってはチャレンジ。
娘、息子のような人たちの集まりの中で違和感を感じながら参加しています。
実は、同友会以外にも参加している異業種交流会があるんです。これは平均年齢 35 歳というベンチャー企業600社の集まりでね、これに参加するのは僕にとってはチャレンジ。
娘、息子のような人たちの集まりの中で違和感を感じながら参加しています。
川添:
ほぅ~、こちらではどんな経験をされているんでしょう。
藤原:
自分とは違う生き方をしている人たちに元気をもらえるんですよ。僕の場合は大企業に入社して昇進していくという人生が成功だと思っていました。独立するという勇気と選択肢は持っていなかったんですよ。
彼らはそういったある意味で安全な道を選んでいない。自分には到底考えられなかったことを彼らは実現して行っている、その思考体系に興味や憧れを覚えるんですよ。
一方で、僕が歩んできた人生や経験を彼らに話したり、アドバイスすることは、逆に彼らに元気を与えられていることだと思っています。
彼らはそういったある意味で安全な道を選んでいない。自分には到底考えられなかったことを彼らは実現して行っている、その思考体系に興味や憧れを覚えるんですよ。
一方で、僕が歩んできた人生や経験を彼らに話したり、アドバイスすることは、逆に彼らに元気を与えられていることだと思っています。
藤原:
実はアイテル株式会社の相談役というのは、そういった形で仕事をしています。自分の経験が役に立つというのはとても嬉しいことですよ。
これからは、そういう仕事をしていきたいと思っているんです。大企業で培った経験と人脈をやる気とエネルギーのある若手の経営者につないでいきたいですね。
○○で困っているんだけど、という相談があったら、じゃあこんな人と会ってみたらいいと人と人つないであげるというようなね。
これからは、そういう仕事をしていきたいと思っているんです。大企業で培った経験と人脈をやる気とエネルギーのある若手の経営者につないでいきたいですね。
○○で困っているんだけど、という相談があったら、じゃあこんな人と会ってみたらいいと人と人つないであげるというようなね。
藤原:
不遜ですけど、例えば引退後の吉田茂のような存在になりたいですね。「大磯詣で」という言葉があるくらい、当時の大臣首相クラスは、困り事があると必ず彼のもとへ相談に行ったそうですが、そういう存在をビジネスの世界で目指したいですね。
「ヒューマンコーディネーター」とも言えるかもしれません。
「ヒューマンコーディネーター」とも言えるかもしれません。
川添:
藤原さん、言葉に力がこもっていますね。これからの人生の目標を見つけられた感じがします。
藤原:
好きなんですよ。こんな会社のこんな人がこんなことで困っているという相談が来たら、必死で探しますよ。解決できる人が知り合いの知り合いにはいるかもしれないじゃないですか。
藤原:
最近では、介護事業所向けのスタッフ研修事業を始めたいという方にある会社を紹介しました。助成金対象の研修で、かなりの金額が国から入ります。その一部を紹介料としていただく予定です。嬉しいですね。自分の人脈がお役に立てて、しかも報酬の形になるのは。
藤原:
こんなのもありますよ。太陽光パネルの企業でね、導入してくれる会社を探しているというんですよ。しかし条件が屋根が大きくて今後 20 年は潰れそうにない会社というんですよ。これ、なかなかないですよー。しかし、これも物流会社を専門にやっている経営コンサルタントを紹介しましてね、話が進んで
いるようです。
いるようです。
川添:
なるほど。これはいろんな人がつながっていく事業になりそうですね。今後が楽しみですね。
最後に趣味の話を・・・10 年後はリサイタル?
川添:
最後に藤原さんと言えば、ズージャの会。最近はどうですか?
藤原:
毎週数時間のピアノ練習をしていますよ。10 分でもできるときにやることにしています。一年に2曲ずつレパートリーを増やしていくのが自分に課した目標。
10年後20 曲になったら自分が主催でリサイタルを開くのが夢なんですよ。
お世話になった方々をご招待して、ちょっとしたライブハウスを借り切って。素敵でしょ。
10年後20 曲になったら自分が主催でリサイタルを開くのが夢なんですよ。
お世話になった方々をご招待して、ちょっとしたライブハウスを借り切って。素敵でしょ。
川添:
いいですね~。私もぜひ招待してほしいです!
今日はどうもありがとうございました。
今日はどうもありがとうございました。
【インタビュー所感】
人というのはその生きてきた過程にたくさんの人との関わりがあります。
藤原さんとお話していると、藤原さんの背後に藤原さんが人生の節々に出会った方との大きく広がるネットワークが見えるようでした。そして藤原さんのネットワークのその向こうのネットワークがつながって・・。想像するととても大きな空間を感じます。
藤原さんご自身はその入口に立たれているのだと思います。
もし、お困り事があったら藤原さんのドアを叩いてみませんか?裏に短所の書かれた名刺が藤原ネットワークワールドのチケットかもしれません!
人というのはその生きてきた過程にたくさんの人との関わりがあります。
藤原さんとお話していると、藤原さんの背後に藤原さんが人生の節々に出会った方との大きく広がるネットワークが見えるようでした。そして藤原さんのネットワークのその向こうのネットワークがつながって・・。想像するととても大きな空間を感じます。
藤原さんご自身はその入口に立たれているのだと思います。
もし、お困り事があったら藤原さんのドアを叩いてみませんか?裏に短所の書かれた名刺が藤原ネットワークワールドのチケットかもしれません!