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株式会社エピックホームズ 代表取締役 三宅 一男さん

株式会社エピックホームズ 代表取締役 三宅 一男(みやけ かずお)同友会会員
 
今年古希を迎えられた三宅さん。
八月の祝う会でも同友会につぎ込んだお金は1千万!などと
冗談交じりにおっしゃるほど同友会活動に力を入れてこられました。
飄々とした雰囲気の中に何やらたくさん智慧が詰まっていそうです。
どこまで三宅さんの魅力をお伝えできるかな?どうぞお読みください。

二足のわらじで始めた社長業
KAO:
会社を始められたいきさつを教えてください。


三宅:
僕は二代目なんです。
親父が三和パッキングというダンボールの会社を創業しまして後を継いだのですが、自分自身の事業もやりたくてエピックホームズという会社を作って不動産業を同時に始めたんです。昭和52年です。


KAO:
同時ですか?最初から二足のわらじですね、スゴイ!
同友会には当初からお入りになったのですか?


三宅:
2年目からですから、もう33年になりますかね~。最初は親父絡みで紹介されて、義理で入りましたから、熱心な会員ではなかったですよ。


バブル崩壊後と同友会
KAO:
33年と一言でおっしゃいますが、長いですよ。経営もいろいろおありになったと思うのですが、最大の試練は何だったでしょうか?


三宅:
それはね、やはりバブルの後ですよ。貸し渋り、貸し剥がしが当たり前でしたからね。同業者が次々と倒産して行きました。銀行から融資を受けるのにも当然折衝になります。
僕はひとりで、向こうは入れ替わり立ち替わりでしょ。取り調べみたいでね、そりゃあもう大変だった。ひとりは辛いと心底思いましたよ。
そんなときに同友会の幹事会で当時の支部長の中川さんに銀行は酷いねと話したんです。そしたら中川さんが本部に発信してくれてまして。


KAO:
ああ、そこから同友会のメンバーで立ち上がったのですね。


三宅:
全国駆け巡りましたね。法律も変えることに成功しました。
当時の金融検査マニュアルは酷いものだったですね。融資を円滑にするために改定を3回させました。
金融アセスメント法(http://www.doyu.jp/finance/)は法律にこそなりませんでしたが、金融情勢は大きく変わりましたよ。
中小企業憲章(http://www.doyu.jp/kensyou/)はその延長線上にあります。これは同友会として働きかけた成果です。


KAO:
三宅さんの熱い情熱を感じますね。


三宅:
こちらも連携しないと、一人では潰されちゃうなと思ったからですよ。


KAO:
それだけ大変な思いをされたのですね。
そして、それが多くの同友会のメンバーに共感を生んだのでしょうね。


3.11以後、これからの中小企業のあり方について
KAO:
三宅さんは先日古希を迎えられたそうですが、今も同友会ではご活躍ですね。


三宅:
もう引退の時期ですがね、3.11 以後、遊んでいないで少しは知恵を出せと言われたんです。
そう言われたらまだ頑張ろうかなと(笑)

原発問題ね、あれは、あのとき(バブル崩壊)と同じだと思っているんですよ。あの当時も銀行を潰しちゃいかんという世論があってそれがシワ寄せとなって中小企業は苦しんだ。

私は復興増税は反対です。どうしても被災地救済目的だとは思えない。東電救済では目的が違う。
今の被災地の状況とあのときの中小企業の状況が重なるんです。


KAO:
三宅さんのポリシーが見え隠れするお話ですね。もう少し聞かせてください。


三宅:
弱いものにシワ寄せが行く政策に腹が立つんです。一生懸命に商売する人が報われる世の中でなければおかしいんですよ。日本の企業のうち中小企業は98%を占めています。そこで働く人は、70%を占める。いわば社会のマジョリティーは中小企業なのにそうなっていない。
僕は中小企業はバイタルマジョリティーだと言っています。決定的多数派という意味です。その多数派が生きていける社会を創っていかなければならないと思っているんです。
 
ただし、中小企業一人ひとりではダメなんです。その声をまとめて行かないと。
同友会はその声をまとめていける可能性が非常に高い会なんです。
 
中小企業というのは苦しいときはまずトップ自ら身を削って行くものです。国も同じだと思います。
復興財源は復興国債で手当てし、そして大臣以下官僚の待遇見直しで償還していくべきだと考えています。それで約一兆円になるわけですから。10年で10兆円。増税はしなくともやっていけるはずなんですよ。それを訴えるべきなんじゃないかと僕は言っているわけなんです。


KAO:
三宅さんのリーダーシップを非常に感じますね。バブル崩壊を乗り越えてきた三宅さんの言葉はとても説得力があります。


三宅:
僕の夢は中小企業立国を作ることなんですよ。国民総生産の70%を中小企業が稼ぎ出す国。私たちの税金で国の大半をまかなって行ける国です。経営努力をして経営者は納税するべきだし、そのためには中小企業が負っているハンディキャップを取り除くことが重要なんですよ。
そしてそのハンディキャップは決算書をしっかり棚卸しすることで見えてくる。まずは決算書が読めるようにならなくてはね。決算書からは法律が見えるんです。守らなければならないルールがね。


KAO:
ああ、三宅さんの中小企業家へのメッセージですね。
守らなければならないルールの中に中小企業にとって不合理なことも沢山ある。その不合理さを国
に訴えて行くためには、不合理さを認識していくべきだということですね。納税をする経営努力を
すると、決算書をしっかり読むことになる。そうすると不合理さが見えてくる。


三宅:
そうです。そして訴えて行くためには力を合わせる必要があるんです。


人はやりたいことをやるのが一番ですよ
KAO:
最後になりますが、古希の会で、三宅さんがあいさつで述べられていた「経営はそれほどでもないが、子育ては一生懸命やってきた」という言葉が印象的でした。お嬢さんはコートジュボワール人と国際結婚されてセネガルのダカールで世界銀行のお仕事をされているのですよね?


三宅:
はい。先日孫の顔を見に行き、現地の様子を同友会の例会でミニ報告させてもらいました。
下の長男もさっさと外国で働いていますね。
僕はやはり人はやりたいことを仕事にするのが本来だと思うんです。特に僕は親の事業を引き継ぐという形で仕事をしてきましたからね。やりたいとかを考える余裕がなかった。
それを子供たちが実現してくれましから良かったと思っています。


KAO:
いいお話ですね。私も同じように考えています。人がやりたいと思うことで能力を最大限に発揮できる世の中になってほしいと。
まだまだ三宅さんには頑張っていただく必要がありそうです。
今日はお話が伺えてとてもよかったです。どうもありがとうございました。


インタビュー所感
予想通り、エネルギッシュなお話を伺うことができました。お話を聞いているととても古希とは思えない情熱を感じ、何か新鮮な感じを受けました。「バイタルマジョリティー・決定的多数派が生きていける社会を創っていかなければならない」力強い言葉でした。
私も同感です。元気をもらいました。

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